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世界経済フォーラムが、分散台帳技術は次世代の金融サービスの鍵となるだろうという新しい報告書を発表した。

 

この報告書は130ページに渡り、ブロックチェーンおよび分散台帳技術を既存の技術やモバイル、機械学習、ロボティクスを含む新興技術と組み合わせることによって金融サービスがどのように再創造されるのか、明確な見通しを提供することを狙いとしている。

 

この報告書では、分散台帳技術はその特徴である透明性、改ざんが不可能なことなどの利益を9つのユースケースと、それぞれの領域の変革を促す価値を6つに分類して明確化している。変革につながる6つの価値とは「オペレーションの簡素化」「監査法人機能の向上」「カウンターパーティリスクの減少」「決済完了までの時間短縮」「資産の流動性向上」「詐欺行為の最小化」だと定義する。

 

全体としては、分散台帳技術をすべてのサービスの利便性を向上させるような『万能薬』と捉えたり、既存の金融業界が『正統的慣行』を利用して抑止されたりするべきではないという点は強調されているものの、この技術の応用はユースケースによって異なるが、グローバルな金融サービスにシンプルさと効率性をもたらすだろうとまとめられている。

 

報告書は3つの主な障害も特定する。まだ調整がとれていない規制環境、初期段階の標準化の取り組み、そして法的枠組みの欠如の三点だ。

 

例えば、グローバル決済を再構築するために銀行は自身の帳簿上の資産として分散型台帳に記録されている暗号通貨を保持する方法のような追加的な考慮を行う必要があると主張している。

 

これについて世界経済フォーラムは、分散型台帳を用いるためにはインフラの置換、法規制の変更そしてそれぞれの関心を持つ今日の業界関係者の連携が必要であると強調している。

 

また、分散型台帳の『金融分野における実行可能性』の決定、市場の協力体制構築のロードマップ、より良いガバナンスモデルそして今後の規制における課題のより良い理解のために研究が必要だともまとめている

※130P 調査内容のPDF

http://www3.weforum.org/docs/WEF_The_future_of_financial_infrastructure.pdf

※参考サイト

 http://www.coindesk.com/world-economic-forum-blockchain-reshape-financial-services/