■ゲートウェイ

ゲートウェイは顧客から通貨の預金を引き受け、代わりにRippleネットワークの残高を発行するビジネスである。
これは伝統的な銀行の役割にとても似ている。

Rippleネットワーク上でXRP以外の通貨による残高を保有するにはゲートウェイに接続する必要があり、これを「トラストラインの確立」と呼ぶ。

XRPには発行者が存在しないため、XRPの残高の場合はゲートウェイに接続する必要はない。

■IOU

IOUはゲートウェイが顧客から引き受けた預金に対して発行される借用証書である。(語源は英語のI owe you.) 

ゲートウェイから顧客に発行されるIOUの残高は、基本的に顧客から引き受けた預金の残高に基づく。

リップルのユーザー同士は、ゲートウェイから発行されたIOUで支払いを行うことができる。

この場合に必要なのは、IOUを保持するために支払いを行うユーザーが互いに共通のゲートウェイをトラストすることだけで、直接お互いをトラストする必要はない。

また、Gold Bullion Internationalが発行するXAUのように、IOUは通貨以外の資産の価値記録にも利用することができる。

■アドレス

リップルの残高はアドレスに対応づけられて格納される。アドレスは公開鍵暗号ペア(公開鍵と秘密鍵)として生成され、公開鍵側をリップルアドレス、秘密鍵側をシークレットキーと呼ぶ。

■リップルアドレス

リップルアドレスは‘r’から始まるアルファニューメリックストリング(文字数字の列)で、ウォレット(財布)を特定するための公開されたアドレスとして利用される。また、リップルアドレスを用いて取引履歴や残高の確認を行うことが可能である。

■シークレットキー

シークレットキーは、リップルアドレスと同様にアルファニューメリックストリング(文字数字の列)である。

シークレットキーはリップルアドレスと似ているが ‘r’ の代わりに’s’から始まる。

シークレットキーを保持している限り、いつでもアカウント内にある残高にアクセスすることができる。これはもし他の方法でアクセスが出来ない場合、バックアップ方法として重要なことである。

他のアクセス方法がない場合(例えば、あなたの電話が二要素認証のテキストを受信できない時)、シークレットキーがないとロックアウトされて自分のアカウントを使用することができなくなる。

シークレットキーは如何なる状況でも自分のアカウントにアクセスできる唯一の方法である。 

■パスファインディング

リップルのパスファインディング・アルゴリズム

リップルのパスファインディング・アルゴリズムは、リップル・ネットワークを横断する2通貨間の最も安いパスを探索する。

ここで言う『最も安い』が意味するのは、支払いの送金者にとって最小の BID/ASK コストを負うパスである。

利用者が USD から EUR へ送金・支払いを行いたい場合、これは直接 USD から EUR へのワンホップのパスになるか、または、USD => CAD => XRP => EUR のようなマルチホップのパスになる。

リップルはマルチホップパスを単一のトランザクションとして処理する。

パスファインディングは、利用者にとって最も安い交換コストを探し出すようにデザインされている。

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■オートブリッジ

オートブリッジとオファーオートブリッジ

オートブリッジは、流動性と生来のブリッジ通貨としてのXRPの利用促進を容易にするために、XRPを介して複数のオーダーブックの橋渡しを行う。

例えば 1JPY=1XRP と 0.01USD=1XRP の注文が同時に出された場合、オートブリッジは2つのオーダーブックを合成し、1JPY=0.01USD の取引を可能にする。

これによってリップルでは様々な通貨ペアの取引が可能になる。

また、リップルは更にオファーオートブリッジという機能により、IOUを直接掛け合わせたオーダーブックとオートブリッジにより生成されたオーダーブックを合成して、一つのオーダーブックを生成する。

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■リップリング

リップリングは、複数のゲートウェイをトラストして同じ単位のIOU(例えばUSD.snapswapとUSD.bitstamp)を保持している場合に、片方のIOUが他方のIOUに自動的に置き換わることを許可する機能である。

リップリングをONにしたIOUは、同じ単位の他のIOUに自動的に交換される可能性がある。

■リップルコネクト

リップルコネクトは、金融機関の内部システムとリップル・コンセンサス・レジャー (RCL) を接続するための、リップル社のクロスカレンシー決済ソリューションのコンポーネントです。

リップルコネクトを利用することで、銀行は国際決済を行うことが可能になります。

さらにリップルコネクトは、決済が実行される前に KYC(Know Your Customer:顧客の本人確認情報)やその他のコンプライアンス情報、手数料、決済にかかる概算時間を交換する手段を銀行に提供します。

■リップルストリーム

リップルストリームは、リップル社のFX市場を構築するソリューションのコンポーネントであり、FIX のような業界標準ツールを利用するFXトレーディングデスクを実現し、リップル・コンセンサス・レジャー (RCL) 上でのFX市場の構築を容易にするためのオーダーブック管理システムです。


リップルストリームは、クロスカレンシー決済を実現するために外国為替取引を提供する RCL 上で、売り/買い注文を実行するトレーディングデスクのためのインターフェースを提供します。

リップルストリームは、銀行の FIX やウェブサービスAPIを利用した既存のトレーディングインターフェースを統合するためにデザインされています。また、銀行のトレーディング・クライアントの統合に.NETライブラリを利用することもできます。