日銀総裁がCBDCに言及

日本銀行の黒田東彦総裁が、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)について、2021年春に実証実験を開始すると説明した。ロイターが報じた。

日銀は先週9日、一般利用型のCBDCに関する取り組み方針を公表。その際、2021年度の早い時期に実証実験を開始すると説明していたが、今回黒田総裁によって、より具体的なスケジュールが示された格好だ。実証実験では「デジタル円」の発行に向けて、必要条件や基本原則を見極めるという。

黒田総裁は12日に国際金融協会(IIF)がオンラインで開催した年次総会に参加し、CBDCについて言及。実証実験の開始時期を説明しながらも、現時点でも発行する計画はないと強調している。

その上で、ニーズが高まる可能性や技術革新が速く進むことを考慮し、発行も視野に入れた準備を進める方針を示した。必要であれば企業や利用者にも参加してもらって実験を行う計画も語っている。

またCBDCの発行ついて「民間の決済事業者を置き換えたり、排除したりするものではない」と説明。日銀が民間の金融機関に通貨を供給し、その金融機関から企業や消費者に決済サービスが提供される「2層構造」は維持すべきだと主張した。

さらに民間が発行する暗号資産(仮想通貨)等とも共存すべきだとも発言。しかしステーブルコインについては、マネーロンダリングなどの犯罪に利用される恐れがあることや、金融システムの安定に影響を与える可能性があることから「適切に規制されなければならない」と話している。

最近の国内の動き

CBDCについては特に先進国では中国が開発を先行してきたが、日本も取り組みを加速させている。

上述した通り9日には日銀が、個人や企業を含む幅広い主体の利用を想定した「一般利用型のCBDC」について、取り組み方針を発表。加藤官房長官は9日の閣議後の記者会見で「CBDCはデジタル化を含めた時代のなかで、当然検討すべき」と述べており、政府も関心が高いことがうかがえる。

財務省の岡村健司財務官は8日に、中国の開発が比較的速く進んでいると述べ、中国が先行者利益を得ようとしていると主張。先に「デジタル人民元」がシェアを拡大してしまうことなどを念頭に、先行者利益には警戒するべきだとの見解を示した。

参考資料:https://coinpost.jp/?p=189702 

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