カンボジアの中央銀行にあたるカンボジア国立銀行は6月18日、2017年から取り組んできたブロックチェーンを基盤とした決済システム「プロジェクト・バコン(Project Bakong)」のホワイトペーパーを発表した。

カンボジアの法定通貨はリエルだが、国民はその自国通貨を使わず、数十年にわたって米ドルを利用している。プロジェクト・バコンはQRコードとモバイルアプリによる決済を促しし、ドル脱却を目指すものだと、カンボジア国立銀行は強調する。

バコンは日本のブロックチェーン企業ソラミツが開発。日本生まれのブロックチェーン「ハイパーレジャー・いろは(Hyperledger Iroha)」が使われ、銀行口座と結び付けられたeウォレット間でのリアルタイム送金を実現する。

ハイパーレジャー・いろは

ホワイトペーパーによると、許可型ブロックチェーンの「いろは」は、バコン上の口座と従来の口座の間で機能し、ブロックチェーン上にトランザクションを記録、効率的な承認方法である「YAC(Yet Another Consensus)」を使い、5秒以下でトランザクションを処理する。

技術仕様に応じて「トランザクションスループットは1秒あたり1000〜2000。これは、当プロジェクトがスケールの能力を持っていることを示している」(ホワイトペーパー)

同行は、ピアツーピアの決済システムによって、取引コストをなくし、中央集権型決済の非効率性を排除すると述べた。

「金融機関と個人ユーザーが1つの分散型台帳(DLT)プラットフォームに統合されるため、金融機関もユーザーも、もはや相互接続性や相互運用性の問題に悩まされることはない」

プロジェクト・バコンは決済システム

カンボジア当局は法定通貨に裏付けられたプロジェクト・バコンを中央銀行デジタル通貨(CBDC)と位置づけることに消極的で「ブロックチェーン決済システム」と呼んでいる。

ユーザーは、取引のためにはまず、リエルをバコン口座に入金しなければならない。そこが最初からデジタルなCBDCとは異なる点だ。ホワイトペーパーでは、バコンが先進国におけるCBDCプロジェクトとは異なるものと位置づけている。

先進国では国民の現金使用率の低下に対処するためにCBDCを活用しようとする考えがあるが、発展途上国では、CBDCは金融包摂(フィナンシャル・インクルージョン)を促し、非効率的な決済システムを改善し、銀行サービス利用への道を開くことで貧困を緩和することができると、ホワイトペーパーには記されている。

カンボジアで急増するeウォレット

注目すべきことに、カンボジア国立銀行はCBDC構想にブロックチェーンを使っている数少ない中央銀行の1つだ。

カンボジア国立銀行は、若年層が多く、技術に精通したカンボジア国民は、バコンの普及を後押しすると見ている。またホワイトペーパーによると、モバイルバンキングの利用は進み、カンボジアにおけるeウォレット口座数は2019年に、64%増加し、過去最高の522万となった。

バコンの大規模な普及は、長年にわたるドル依存を打破することによって、カンボジアの通貨政策に対する中央銀行のコントロール度合いを高める可能性があるとも言われる。

カンボジア国立銀行はすでに、米ドル脱却に向けて動き出している。同行は5月末、国内の商業銀行やマイクロファイナンス企業に対して、8月末までに国内で流通している1ドル、2ドル、5ドル紙幣を段階的に回収する計画を発表した。

プロジェクト・バコンが完全にローンチされる正確な日程はまだ明らかになっていないが、ホワイトペーパーには「2020年前半」と書かれている。

参考資料:https://www.coindeskjapan.com/67450/ 

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