マイクロソフト:ブロックチェーンツールを新たに追加

米IT大手のマイクロソフト社は6月10日、米アトランタで開催中のビジネスアプリケーションサミットにおいて、同社の「Power Platform」に、新機能としてAIとブロックチェーンツールを追加装備することを発表した。

Power Platformは、「Power BI」「Microsoft Flow」「PowerApps」の三つの製品から構成され、データの収集から解析・予測、ワークフローの自動化や生産性の向上を推進するカスタムアプリケーションを、ローコーディング(Low-Code)で構築できるプラットフォームだ。

MS:ブロックチェーンとAIの統合とは

マイクロソフト社は、幅広い拡張機能をもつPower Platformを、データの活用を視野に入れた統合的なフレームワークとして、同社の企業向け製品の中核と位置付け、開発に力を入れているという。

ノンコーディングでAI機能を追加するのは、「AI ビルダー」で、Power Platformで、「PowerApps 」と「Flow」をサポートする。

PowerAppsは、企業の社内でのアプリ構築を支援するソフトだが、「AI ビルダー」を使用して、日常的な作業である、フォーム作成、オブジェクト検出、テキストデータとバイナリデータの分類等にAI機能を追加することができる。

例えば、顧客サービス改善のため、AIを使用して顧客からの意見や評価を分析しカテゴリーごとにマッピングしたり、さらに意見を分類して顧客への返答を即座に行うAIモデルを生成したりすることが、考えられるという。

実際にAI ビルダーを導入した例として、サミットではペプシコーラの製造、流通、販売を行うG&J Pepsi社の例が発表された。

G&J PepsiのITチームは、AI ビルダーとPowerAppを使用して、店舗の棚にある在庫を把握し、製品のニーズを評価する次世代の店舗監査アプリケーションを作成し、現場担当者の機動性と効率を向上させた。

G&J Pepsi社のビジネスシステムマネージャーによると、AIビルダーのオブジェクト検出モデルを使用して、簡単に製品を自動的に識別し追跡するAIモデルを構築することができたと言う。

また、「Microsoft Flow」にもノンコーディングのAI ビルダーが組み込まれることで、受信した電子メールからスキャンした文書を自動的に選ぶなど、文書上のテキストや画像から意味のあるデータを抽出することが可能になると言う。さらに、フォーム内の値に基づいて、簡単な通知の送信から信用調査まで実行するステップにも対応できるそうだ。

MSのブロックチェーン事業、IT業界リード

以前からブロックチェーンに携わり始めたマイクロソフト社は5月中旬、ビットコインブロックチェーン上で分散型の身分証明ネットワークの開発に着手したことを発表している。また、「サービスとしてのブロックチェーン」プラットフォームであるAzure Blockchain Serviceで、イーサリアム用の開発キットをリリースしたりと、積極的に技術開発に取り組んでいる。

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今回、Azure Blockchain ServiceとPower PlatformのPowerAppsと Microsoft Flowを使用して、ローコーディングでブロックチェーン上でアプリ開発が容易になる例が紹介された。

Microsoft Flowで企業向けブロックチェーン用のコネクタを使用すると、一般的なSaaSやWeb、メッセージングサービスなど、さまざまな種類のデータ技術とブロックチェーンを簡単に統合できるようになるという。

ブロックチェーンとPower Platformを活用できる業界として、次のようなものをあげている。

  • 複数の業者からなるサプライチェーン
  • 食の安全性
  • 文書の正統性の保証

これらの新しい機能の全てにおいて、共通しているのが「データ」活用の重要性だが、マイクロソフト社は、自社製品のデータモデルを統一、さらに、2018年9月、Adobe社とSAP社とともに、共通データモデル「Open Data Initiative」を発表し、業界ごとのデータモデル(Common Data Model= CDM)を定義していくよう、後押ししている。

データの形が標準化されることで、プラットフォームを跨いだデータの移管が容易になり、アプリへの取り込みから、AIによる分析処理まで、活用の幅が大きく飛躍することになる。Power Platformの進展はCDMの普及と深く結びついていると考察される。 

参考資料:https://coinpost.jp/?p=88774 

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