WEBにかわる次世代の分散型ネットワークシステムとして期待されるイーサリアムの創始者であるヴィタリック・ブテリン氏(23)が11月25日、イーサリアムを今後拡張していくための向上案について再び説明を行った。台北で開催されたミートアップイベントで聴衆を前に語った。
ブテリン氏は、イーサリアムが向上を必要としている分野として、プライバシー保護、同意形成における安全性、スマートコントラクトの安全性、そして規模拡張性(所謂スケーラビリティ問題)をあげた。
同氏は、最初の三つの分野に関しては解決策ができつつあるとした。プライバシー保護については、17年10月に完了したビザンチウムとよばれるアップグレードで「Zk-Snarks」が実装されており解決の道筋がついた。同意形成における安全性については、イーサリアムをプルーフ・オブ・ステークに移行するためのキャスパーとよばれるプロトコルが解決。そしてスマートコントラクトの安全性についても、バイパーとよばれる新たなイーサリアム上のプログラミング言語や新たな認証システムが解決策となるとした。
一方で、スケーラビリティが大きな問題としてそびえている。ブテリン氏によると、非中央集権化、規模化、安全性という3本柱をすべて成立させることが今後の大きなチャレンジになる。この三つのうち2つを成立させることは比較的容易だが、全てを同時に成立させるのは今のところ難しいという。
ブテリン氏は、拡張されたイーサリアムは、あくまでもブロックチェーン上で毎秒大量の取引を処理ししつ、「スーパーノード」とよばれる大きな力をもつ者が操作できない状態であることが大事だという。
ここで期待される解決策が、データベース用語を用いて「シャーディング」と呼ばれる方法で、メインのブロックチェーンに変更をかけずにサイドに設置されたチェーン上でプロトコルの変更をかける方法だ。そしてそのためには今後3年から5年かけてイーサリアムをプルーフ・オブ・ステークに移行することが前提になるという。
参考URL:https://jp.cointelegraph.com/news/vitalik-lays-out-ethereum-20-roadmap-in-taiwan
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